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ウェルスナビのETFをまとめてみた。長期国際分散投資の中身は?

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ウェルスナビの投資先はETFです。でも実際にETFの中身まで知ってウェルスナビに投資している人はまだまだ少ないですね。

  • ウェルスナビは、わけのわからない投資をしているのでは?
  • 本当に世界に投資できているの?
  • ちゃんと利益はでるのかな?
  • 投資の前にETFの中身をちゃんと確認したい!

そういった疑問にお答えします。投資先をしっかりと把握するだけでも安心感が違いますね。

本記事では、ウェルスナビがどのようなETFに投資しているかを徹底的に解説しています。

ウェルスナビのETFをまとめてみた

ウェルスナビのETFは次の7種類があります。

資産クラス 銘柄 概要 リスク 期待リターン
米国株 VTI 伝統的な投資先。経済成長のよるリターン、インフレへの対応が期待される。 6.7%
日欧株 VEA 伝統的な投資先。経済成長によるリターン、インフレへの対応。米国株と異なる地域であり分散効果が期待できる 7.8%
新興国株 VWO 先進国よりも高い経済成長が期待ができる。 8.5%
米国債券 AGG 伝統的な投資先。資産価値の安定性と株式との分散効果が期待できる 2.5%
物価連動債 TIP 資産価値の安定性、株式との分散効果。インフレへの対応できる 2.7%
GLD 株式との分散効果。インフレへの対応ができる 3.8%
不動産 IYR 実物資産でありインフレの対応や分散効果が期待できる 6.7%

 

一極集中の投資方法ではリターンは大きくなりますが、リスクもその分多くなります。ウェルスナビでは各リスク許容度に応じてこれらの投資先に分散的に投資を行います。

それでは、それぞれのETFについて解説していきたいと思います。

VTI(米国株式)

VTIはCRSP USトータル・マーケット・インデックスのパフォーマンスへの連動を目指します。

米国株のほぼ100%をカバーしているため、米国内に幅広く分散投資ができます。

経費率が0.04%とかなり低くなっているため人気が高い定番のETFの一つですね。

配当日は四半期に1度の頻度です。

【保有上位10銘柄】

  • アップル
  • マイクロソフト
  • アルファベット(Google持ち株会社)
  • Amazon
  • バークシャー・ハサウェイ
  • Facebook
  • JPモルガン・チェース
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン
  • エクソンモービル
  • バンク・オブ・アメリカ

VTIの保有銘柄はよく聞く大手企業ですね。日本人にもなじみが深いものが多いです。

アップルやマイクロソフトなどのIT企業の他にもバンク・オブ・アメリカの銀行系や、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの製薬・医療機器メーカーも含まれます。

VTIのデメリットは?

アメリカの景気の影響に大きく左右されることです。日本を含む先進国が好調でもアメリカが不調になれば価格は下がります。

さらに、保有銘柄の多くがハイテク株ということもデメリットの一つです。ハイテク株が万が一価格が下がったときに大きく影響を受けやすいと言えます。

【VTIリターン実績】

VTI(設立2001年5月24日) 四半期 初年来 1年間 3年間 5年間 10年間 設定来
基準価格リターン -0.59% -0.59% 13.87% 10.20% 13.02% 9.74% 7.01%

※2018年3月31日までの実績

VTIのリターンはかなり高いですね。10年間の平均は9.74%と好成績をだしています。

また、設立の2001年からは平均7.01%のリターンでこちらもなかなかの好成績です。リーマンショックを挟んでいることを考えると十分なリターンと考えられますね。

手堅い投資先のため、人気が高くプロの投資家もポートフォリオに組み込んでいる人は多いです。

VEA(日欧株式)

VEAはFTSE先進国オールキャップ(米国除く)インデックスに連動するETFです。

つまり米国以外の先進国に連動するETFですね。日本、英国、フランスなどが含まれます。

先進国市場の大型株、中型株、小型株の約3700銘柄に分散投資ができるため高い分散効果が期待できますね。

【市場構成上位10か国】

  • 日本 22.4%
  • 英国 15.3%
  • フランス 8.2%
  • ドイツ 8.0%
  • カナダ 7.8%
  • スイス 6.5%
  • オーストラリア 5.9%
  • 韓国 4.9%
  • 香港 3.3%
  • オランダ 3.0%

VEAの構成国1位は日本ですね。続いて英国、フランスと続きます。先進国へ幅広く分散できていますね。

【保有上位10銘柄】

  • ロイヤル・ダッチ・シェル
  • サムスン電子
  • ネスレ
  • イギリスHSBC銀行
  • ノバルティス
  • トヨタ自動車
  • エフ・ホフマン・ラ・ロシュ
  • ユニリーバ
  • ブリティッシュ・アメリカン・タバコ
  • BP

シェルやサムスン電子といった日本でもなじみ深い企業が入っていますね。

日本の企業ではトヨタ自動車が上位10銘柄に含まれています。日本人ならぜひ応援していきたい銘柄ですね。

VEAのデメリットは?

VEAのデメリットは成長性にやや乏しいところでしょうか。VTIと比較すると成長力にやや欠けます。

日本の景気にも影響を受けやすく日本が低成長を続ければ収益は伸びにくいと言えます。

【VEAリターン実績】

VEA(設定2007年7月20日) 四半期 年初来 1年間 3年間 5年間 10年間 設定来
基準価格 -1.13% -1.13% 15.96% 6.60% 7.11% 3.14% 1.90%

※2018年3月31日までの実績

VEAのリターン実績は上記の通りです。10年間の実績をみてみると3.14%とやや低い傾向です。2007年からの実績は1.90%とほとんど成長していないことが分かります。

大きなリターンを狙うというよりは、少しのリターンを狙うのと同時にVTIとの分散効果を期待した方が良いでしょう。

VWO(新興国株)

VWOは FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)・インデックスの連動を目指すETFです。

つまり新興国に投資するETFですね。中国、インド、台湾などに分散的に投資を行います。

【市場構成上位10か国】

  • 中国 34.2%
  • 台湾 14.5%
  • インド 10.6%
  • ブラジル 8.3%
  • 南アフリカ 7.4%
  • タイ 3.9%
  • ロシア 3.8%
  • マレーシア 3.3%
  • メキシコ 3.2%
  • インドネシア 2.2%

VWOの1位の国は中国です。続いて台湾、インド、ブラジルと続きます。

中国が3割以上占めているため中国の経済状況に大きく影響を受けるETFですね。

【保有上位10銘柄】

  • テンセント
  • TSMC
  • アリババ・グループ・ホールディング
  • ナスパーズ
  • 中国建設銀行
  • 中国工商銀行
  • 中国平安保険
  • イタウ・ウニバンコ
  • 中国移動通信
  • ロシア貯蓄銀行

保有上位10銘柄はほとんどが中国を占めています。一部ロシア、ブラジルなどがあります。中国の景気影響に左右されやすいETFだということが分かりますね。

VWOのデメリットは?

VTIやVEAでは、トヨタ自動車やアップルなどの日本でもよく聞く企業が多数ありました。なじみのある企業が少ないというデメリットがあります。

新興国ということで大きなリターンが見込める場合もありますが、相場が不安定になることが多くあります。

【VWOのリターン実績】

VWO(設立2005年3月4日) 四半期 初年来 1年間 3年間 5年間 10年間 設定来
基準価格 2.06% 2.06% 20.95% 7.51% 4.47% 2.62% 7.40%

※2018年3月31日までの実績

VWOのリターンは10年間で2.62%と低いものの、一部の期間で20.95%をマークするなど高いリターンも期待できます。

相場の安定感が他と比べて悪いため、VTIやVWOと組み合わせて分散的に投資を行った方が良いETFと言えるでしょう。

AGG(米国債券)

AGGは米国の債券市場全般と連動するETFです。米国の債券全般に幅広く分散投資ができるため非常に安定感のある投資先です。

  • 株価が上がると、債券は下がる。
  • 株価が下がると、債券は上がる。

という特徴があるため株式との分散効果に期待ができます。(例外もあります)長期運用での安定感を出すために組み込んでおきたい銘柄ですね。

毎月分配型ですから、毎月分配金を受け取ることができます。ウェルスナビでは分配金は自動的に再投資されます。

【上位保有発行体】

  • アメリカ合衆国
  • 連邦住宅抵当公庫
  • 連邦政府抵当金庫
  • 連邦住宅金融抵当公庫
  • 連邦住宅金融抵当公庫

保有発行体は主にアメリカ合衆国です。そのほかは公庫などの公共性の高いものが主になります。

AGGのデメリットは?

AGGのデメリットはリターンが少ないということです。ウェルスナビでは他のETFと組み合わせることで高いリターンを目指すことができます。

【AGGのリターン実績】

1年 3年 5年 10年 設定来
-0.47 1.65 2.23 3.60 3.77

※2018年6月30日以前

AGGのリターンは10年では3.60%で債券にしてはまずまずのリターンです。1年ではー0.47%とやや赤字を出しましたが、長期保有を前提とすれば安全性の高い銘柄と言えます。

多くのリターンは望めないため、株式と組み合わせることが大切ですね。

TIP(物価連動債)

TIPは米国のインフレ連動国債に連動するETFです。インフレの対策として有効なETFですね。債券はインフレの影響を受ける可能性がありますが、TIPは物価との連動を目指すため、インフレの影響を軽減します。

【保有銘柄】

  • アメリカ合衆国

【TIPのリターン実績】

1年 3年 5年 10年 設定来
2.01 1.81 1.56 2.90 3.90

TIPのリターンは10年で2.90%とやや低い傾向があります。パフォーマンスとしてはAGGの方が良いでしょう。

ただ、AGGではインフレのリスクを受けてしまうため、ポートフォリオにTIPを組み込むことは有効かと思います。

GLD(金)

GLDは金相場に連動することを目指したETFです。世界的に見ても金に投資するETFの中で最も人気が高いのが特徴です。世界の年金基金や中央銀行も買い手になっています。

【リターン実績】

GLD 1カ月 四半期来 初年来 1年間 3年間 5年間 10年間 設定来
基準価額 -4.24% -5.64% -3.75% 0.26% 1.80% 0.56% 2.59% 7.50%

※2018年6月30日以前

GLDは非常に大きな市場であり流動性の心配はほとんどありません。金融危機などの有事の際には心強い味方となります。

ただし、投資先が金であるため、株式とは異なり何かを生み出すようなものではありません。そのため分配金は出ません。

あくまでも緊急時の安全資産との位置づけと言えるでしょう。

ウェルスナビでは株式、債券との分散性ということでGLDを少量ポートフォリオに組み込んでいます。

IYR(不動産)

IYRは米国の不動産の指標と連動するETFです。米国の不動産に幅広く投資ができるため、株式や債券、金と組み合わせることでより高い分散効果を得られます。期待利回りは3.5~4.5%程度と言われています。

【リターン実績】

1年 3年 5年 10年 設定来
4.76 8.37 8.09 7.28 9.66
インデックス 5.19 8.88 8.61 7.74 10.13

※2018年6月30日

不動産価格の高騰によりリターンは高くなっていますが、その分下落も大きくなりやすい特徴があります。

値動きが大きいため他の債券、金と組み合わせることで安定性を出していきたい銘柄と言えます。

ウェルスナビであれば他の銘柄も自動的に組み込んでくれますから安定性は高くなりますね。

ウェルスナビのETFポートフォリオ比較

最後にウェルスナビのリスク許容度ごとのETFのポートフォリオを比較してみましょう。

なお、ポートフォリオの比率は時々により変化するため、あくまでも目安として捉えてください。

【ウェルスナビのポートフォリオ目安】

許容度1 許容度2 許容度3 許容度4 許容度5
米国株 15.0% 27.9% 31.0% 35.0% 33.7%
日欧株 5.0% 10.5% 23.4% 28.6% 33.8%
新興国株 5.0% 5.0% 6.1% 10.3% 14.5%
米国債 35.0% 35.0% 27.7% 12.9% 5.0%
物価連動債 30.0% 11.6% 0% 0% 0%
5.0% 5.0% 6.8% 8.2% 8.0%
不動産 5.0% 5.0% 5.0% 5.0% 5.0%

リスク許容度が高くなるにつれて株式の比率が高まり、債券の比率は低くなります。逆にリスク許容度が1に近づくほど債券の比率が高くなっていますね。

不動産については全リスク許容度で5%になっています。あくまでもポートフォリオに入れて分散効果を狙うという感じでしょうか。

物価連動債は許容度1~2ではポートフォリオに含まれますが、リスク許容度3以上は0%になるようです。

なお、ウェルスナビのETFの分配金については次の記事でまとめていますのでよかったらチェックしてみてください。

ウェルスナビの分配金はいつどれくらい入る?再投資は?徹底調査してみた

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リスク許容度についての記事はこちらで解説しています。

ウェルスナビのリスク許容度のおすすめはどれ?比較してみた

ウェルスナビの始め方はこちらで解説しています。

ウェルスナビの始め方を解説

ウェルスナビの評判や最新の運用報告は下記のリンクからごらんください。

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