ゆうちょ銀行のつみたてNISAってどうなのでしょうか?
本記事ではゆうちょ銀行のつみたてNISAの評判やメリット・デメリットについて解説します。
目次
【結論】ゆうちょ銀行のつみたてNISAはおすすめできません。
本記事の結論としては、ゆうちょ銀行のつみたてNISAはやめておいた方が良いという結論です。
理由は単純で、同じ内容で手数料が安いネット証券でつみたてNISAをやった方がお得だからです。
【ゆうちょ銀行の特徴】
- 手数料が高い
- ポイント制度が一切ない
- ぼったくり投資信託がある
主に上記のような理由から、ゆうちょ銀行でのつみたてNISAはおすすめしません。
これらについて詳しく解説していきます。
執筆者の運用実績→つみたてNISAをやってみた運用実績をブログで公開
ゆうちょ銀行のつみたてNISAの評判は?メリット・デメリットを解説
【メリット】ゆうちょ銀行の店舗数が多い
ゆうちょ銀行で投資信託を行うメリットとしては、窓口が全国で24,000あることです。
ネットの操作に慣れていない方はスマホで会員登録や手続きをやるのが面倒だと考える方も多いです。
ゆうちょ銀行であれば全国各地に窓口がありますので、窓口に行くだけで手続きが完了します。
【メリット】窓口で相談することができる
ゆうちょ銀行の窓口では資産運用の相談を無料で行うことができます。
つみたてNISAでどれを買えば良いかわからない方には良いと思います。
【メリット】商品はインデックス投資が中心
投資信託は2種類あります。
- インデックス
- アクティブ
インデックスは日経平均やダウなどに連動する投資信託です。
アクティブは人が売買することで利益を生み出す投資信託です。
基本的にはアクティブ型は手数料が高く、成績もインデックスに勝てない場合が多いです。歴史上アクティブ型がインデックス型に勝てていないと証明もされています。
【S&P500に負けた大型株アクティブファンドの割合】
- 5年間 88.30%
- 10年間 84.60%
- 15年間 92.15%
なんと8割~9割のアクティブ型の投資信託はインデックス投資に負けています。
こういった歴史的な背景もあり今ではアクティブ型ではなくインデックス型の投資信託を選ぶことが主流となっています。
ゆうちょ銀行で選ぶことができるつみたてNISA用の投資信託はインデックス投資がメインです。こういった点は非常に評価できます。
【デメリット】選べる商品数が少ない
ゆうちょ銀行でのつみたてNISAの商品数は非常に少ないです。
執筆時のつみたてNISAの商品数は次の通りです。
【ゆうちょ銀行のつみたてNISA商品】
商品名 | 投資対象 | カテゴリー | 信託報酬 |
---|---|---|---|
つみたて日本株式 | 日本株式 | インデックス | 0.198% |
つみたて先進国株式 | 海外株式 | インデックス | 0.22% |
つみたて新興国株式 | バランス | インデックス | 0.374% |
JP4資産均等バランス | バランス | インデックス | 0.242% |
野村6資産均等バランス | バランス | インデックス | 0.242% |
つみたて8資産均等バランス | バランス | インデックス | 0.242% |
野村資産設計ファンド | 国内・海外株式 | インデックス | 0.462% |
セゾン資産形成の達人ファンド | 国内・海外株式 | アクティブ | 1.35% |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 海外バランス | アクティブ | 0.61% |
ゆうちょ銀行でのつみたてNISAは全部で9種類です。これは非常に少ないです。
- ゆうちょ銀行 9種類
- SBI証券 153種類
- 楽天証券 152種類
SBI証券や楽天証券では150種類以上のつみたてNISA用の商品を用意しています。ネット証券と比較するとかなり見劣りしてしまいます。
【デメリット】店頭では最低投資額は5000円~
ゆうちょ銀行のつみたてNISAの最低投資額は5000円です。5000円未満の少額投資をしたい方には向いていません。
なお、SBI証券、楽天証券などのネット証券では最低投資額は100円~というところが多いです。
100円から気軽に始められるネット証券の方が良いでしょう。
【デメリット】ポイント制度がない
ゆうちょ銀行ではポイント制度がありません。つみたてNISAで投資信託を保有してもポイントバック等は受けられません。
【楽天証券との比較】
楽天証券 | ゆうちょ銀行 | |
---|---|---|
購入時 | 1% | × |
保有時 | 最大年12000ポイント | × |
ポイント投資 | 〇 | × |
楽天証券との比較をするとポイント還元の比率が圧倒的に違いがあるのがわかります。
楽天証券の場合は購入時に楽天カードを使用することで月5万円未満の投資分につき1%のポイントバックを受けられます。さらに投資信託を保有しているだけで毎月ポイントバックを受けられます。そして貯めたポイントで投資信託を購入することができます。
ゆうちょ銀行と比較すると楽天証券の優秀さが際立ちますね。
【デメリット】ネット証券の方が手数料が安い
ゆうちょ銀行の投資信託はインデックス型の投資信託が多く手数料自体は割安です。しかしネット証券の商品と比較すると、手数料に差があることがわかります。
同じ投資信託の内容で手数料が違うので、安い方がお得なのは言うまでもありません。
SBI証券 | ゆうちょ銀行 | |
---|---|---|
日本株式 | 0.154% | 0.198% |
先進国株式 | 0.10989% | 0.22% |
新興国株式 | 0.196% | 0.374% |
世界株式 | 0.1102% | 取り扱いなし |
米国株式 | 0.162% | 取り扱いなし |
ネット証券大手のSBI証券とゆうちょ銀行での手数料の違いを比較してみました。
すべての投資対象についてSBI証券の取り扱っている投資信託の方が手数料は安かったです。
また、米国株式や世界株式はゆうちょ銀行では取り扱いがなく自由度が低いことも挙げられます。
【デメリット】不適切な投資信託をおすすめされるリスクがある
不適切な投資信託とは、販売手数料、維持費用、売却時の手数料が多くかかる投資信託です。
たとえばゆうちょ銀行の「新光日本小型株ファンド【愛称:風物語】」は手数料が非常に高いです。
- 購入時手数料3.3%
- 維持費用年1.76%
- 売却時0.3%
手数料は上記の通りです。これは買った瞬間に大損する投資信託の一つです。こういった絶対に勝ってはいけないような投資信託がゆうちょ銀行にはゴロゴロと存在しています。
つみたてNISAに投資するのであれば、こちらの投資信託もどうですか?といった具合に勧められてホイホイと契約してしまうと後で後悔することもあります。
窓口があって気軽に相談できるが故に、自分で投資対象をしっかりと判断できる知識が必要です。
【デメリット】毎日、毎週積立はできない
ゆうちょ銀行のつみたてNISAは月に1度の積立に対応しています。
ネット証券の場合は毎日積立や毎週積立に対応していて、よりきめ細やかな設定を行うことができます。
ゆうちょ銀行のつみたてNISAのおすすめの投資信託
基本的におすすめできないゆうちょ銀行ですが、それでもゆうちょ銀行でつみたてNISAを行う場合は次の2つの投資信託から選ぶと良いでしょう。
つみたて先進国株式
- インデックス型
- 信託報酬 年0.22%
ゆうちょ銀行のつみたて先進国株式は先進国の株式に広く分散投資することができます。インデックス型で手数料が年0.22%と低めに設定されています。
株式の比率が100%ですので、比較的リスクは高いです。高い分リターンも多く狙うことができるため20代、30代の若い世代におすすめです。
つみたて8資産均等バランス
- インデックス型
- 信託報酬 0.242%
つみたて8資産均等バランスはその名の通り8つの資産に分散投資を行います。
- 国内株式
- 先進国株式
- 新興国株式
- 国内債券
- 先進国債券
- 新興国債券
- 国内リート
- 先進国リート
上記8つの資産にそれぞれ12.5%ずつ投資を行います。
株式以外にも債券やリート(不動産)にも投資を行うため、比較的リスクを抑えた投資信託です。
リスクを抑えた投資を行えるため、50代以上の方におすすめの投資信託です。
おすすめしないのは「セゾン資産形成の達人ファンド」
ゆうちょ銀行のつみたてNISAではアクティブ投資信託も扱っています。基本的にはアクティブ方はおすすめしません。特にセゾン資産形成の達人ファンドについては注意が必要です。
手数料が高すぎる
セゾン資産形成の達人ファンドは年間の手数料が1.35%です。
他のインデックス型のファンドと比較すると手数料が割高になっています。手数料負けするリスクもあり長期的な積立には向いていないと考えます。
つみたてNISAはネット証券の楽天証券がおすすめ
本記事の結論としてはゆうちょ銀行でつみたてNISAを運用するのは避けた方が良いということになります。
つみたてNISAを運用するのであれば、手数料が安いSBI証券か楽天証券の方が良いでしょう。
つみたてNISAは一度口座開設すると、移行するのに手間がかかります。口座開設する会社は慎重に考えておいた方が良いでしょう。
→つみたてNISAは楽天証券とSBI証券のどっちが良いか比較。両方で運用している管理人の意見
上記の記事では私が考える楽天証券とSBI証券のどちらが良いか?という点について解説しています。ネット証券で口座開設を考えている方には参考になると思います